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はじめに:幹事さんの「SNS活用」への悩みに寄り添って
「宴会やパーティーの幹事を任されたけど、最近はSNSも活用しないといけないの?」
「SNS投稿で盛り上げたいけど、やり方や注意点がよく分からない…」
そんな不安や疑問をお持ちの幹事さんも多いのではないでしょうか。
今やイベント運営において、SNSは単なる宣伝ツールではなく、参加者一人ひとりが主役となる「体験の場」を広げる大切な手段です。
本記事では、宴会・パーティー・会議などあらゆるイベントを成功に導くためのSNS活用のコツや流れ、注意点、実践的なチェックリストまで、幹事さん向けにやさしく解説します。
準備から当日、終了後のフォローアップまで、SNSを最大限に活用するためのノウハウを網羅していますので、ぜひ最後までお読みください。
SNS活用の基本:なぜ今、幹事に「SNS運用」が求められるのか
現代の宴会やパーティーでは、会場設営や料理の手配だけでなく、SNSを通じて「参加者が体験を共有し合う場」を作ることが成功のカギです。
特に、イベント用ハッシュタグを活用することで、会場にいる人・いない人を問わず、リアルタイムで情報や感動を共有できる「デジタルの広場」を作ることができます。
SNSで生まれる参加者の投稿(UGC: User-Generated Content)は、信頼性の高い口コミとして拡散され、次回イベントへの期待や新たな参加者の獲得にもつながります。
幹事さんがSNSを戦略的に使いこなすことで、イベントの満足度も大きくアップするのです。
SNS活用の役割と幹事さんの立ち位置
SNS担当者は、単なる「投稿係」ではありません。
コミュニティのマネージャー、ブランドの守護者、リアルタイムの報道官という役割を併せ持ちます。
そのため、目的設定や他チームとの連携、リスク管理など、計画的な運営が求められます。
【準備編】SNS活用のやり方・手順・チェックリスト
1. 目的とKPI(成果指標)の設定
まずは「何のためにSNSを使うのか」を明確にしましょう。
目的が曖昧だと、やるべきこともぼやけてしまいます。
例えば、
- イベントの認知度を高めたい
- 参加者同士の一体感を演出したい
- 次回イベントの集客につなげたい
こうしたゴールに対し、「ハッシュタグ付き投稿を100件集める」「公式アカウントのフォロワーを10%増やす」など、測定可能なKPIを設定しましょう。
2. SNS活用準備チェックリスト
計画的な準備が、SNS施策の成否を左右します。以下のチェックリストを参考に進めてみてください。
- ・イベント用ハッシュタグの設計
- 短く、覚えやすく、ユニークでイベント内容が分かるものに
- 他イベントで既に使われていないか確認
- 打ち間違えやすい文字列ではないかチェック
- ・告知コンテンツの作成
- 日時・場所・参加費・ドレスコード・ハッシュタグなど基本情報を整理
- 雰囲気が伝わる写真や動画を準備
- 投稿文(台本)を複数パターン作成(例文:LINEはカジュアル、Facebookは丁寧に)
- ・参加者向け投稿ルールの策定と周知
- 肖像権・プライバシー配慮(「他の方が写る場合は許可を取ってください」等)
- ルールは事前案内メールや受付・会場内掲示で明示
- ・UGC(参加者投稿)キャンペーンの企画
- 「公式アカウントをフォロー&ハッシュタグ投稿」などシンプルな参加方法
- 景品や特典を用意(ターゲットに合ったインセンティブ)
3. SNS担当者と運営チームの連携
SNS担当者は、進行・会計・安全管理など他の運営チームと密に連携しましょう。
例えば、
- ・司会者と連携し、乾杯やゲームのタイミングで「SNS投稿の呼びかけ」アナウンスを依頼
- ・会計担当と景品・広告費などの予算調整
- ・安全管理担当と連携し、炎上・プライバシーリスクの監視&迅速な対応体制づくり
チーム専用のチャットグループなどで進捗を共有すると、抜け漏れが防げます。
【当日編】SNS活用の流れ・ポイント
1. リアルタイム投稿・実況で盛り上げる
イベント当日は、SNSを使って会場の熱気をリアルタイムで発信しましょう。
専任担当者を設けて、
- 基調講演の名言
- 歓談中の雰囲気や舞台裏
- 参加者の盛り上がり
などを写真や短い動画で投稿します。
Instagramストーリーズで「一番美味しかった料理は?」などアンケート機能を活用すれば、参加者のインタラクションも高まります。
2. 参加者による投稿(UGC)を促進するコツ
SNS投稿を促すため、物理的な仕掛けも効果的です。
- ・フォトブースの設置やフォトプロップス(吹き出し型メッセージ、ユニークな小道具)の用意
- ・会場内で「#イベント名2024で投稿してね!」と案内を分かりやすく掲示
- ・司会者から定期的に「SNS投稿&キャンペーン参加」のリマインドアナウンス
参加者が「思わず写真を撮りたくなる」環境を作りましょう。
3. リアルタイム・インタラクションツールの活用
カンファレンスやセミナー形式の場合、リアルタイムQ&A・アンケートツールの活用もおすすめです。
- ・参加者がスマホでQRコードを読み取り、匿名で質問や投票が可能
- ・結果をスクリーンに即時表示し、会場全体の一体感を演出
- ・不適切投稿の表示防止には「NGワードフィルター」や「モデレーション機能」付きツールを選ぶ
例えば「Slido」「イマキク」「Live!アンケート」など、無料から有料までイベント規模に合わせて選択できます。
【終了後編】SNS活用で差がつく事後フォローアップ
1. 参加者へのお礼投稿
イベント終了後は、できるだけ早く(24時間以内が理想)、全SNSチャネルで「感謝のメッセージ」を発信しましょう。
例文(社外向け):
「先日はご多用の中、弊社主催の懇親会にご参加いただき、誠にありがとうございました。当日の様子は、ハッシュタグ『#〇〇懇親会2024』でもご覧いただけます。今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。」
お礼とともにハッシュタグの再告知や、当日のダイジェスト写真・動画を添えると効果的です。
2. イベントレポートの作成と公開
イベントの熱気や学びを形に残し、参加できなかった方にも価値を伝えるため、SNSや公式サイトでレポートを公開しましょう。
- ・概要(目的・日時・場所・参加者数)
- ・主要なセッション・登壇者の名言・盛り上がった企画など
- ・参加者投稿(UGC)の引用紹介(必ず許可を得て!)
- ・次回イベント予告やSNSフォローへの誘導
レポートは、次回の集客にもつながる大切な資産です。
3. SNS施策の効果測定と振り返り
準備段階で設定したKPIに基づき、SNS活用の成果を分析しましょう。
- ・ハッシュタグ投稿数
- ・リーチ・インプレッション数
- ・エンゲージメント率(いいね・コメント・シェアの割合)
- ・フォロワー数の増減
- ・UGCの質(写真やコメントの内容・反響)
どの投稿が反応良かったか、どの時間帯が効果的だったか等を振り返り、次回への改善点をまとめておきましょう。
イベント終了後も、数週間にわたってイベント写真や参加者の声を再発信する「コンテンツ・エコー戦略」もおすすめです。
【実践TIPS】幹事さんのためのSNS活用コツ&注意点
1. タスク管理とマスタータスクリストの活用
SNS業務は多岐にわたるため、場当たり的な対応では抜け漏れが発生しがちです。
イベント2ヶ月前から終了後1ヶ月まで、時系列でタスクを洗い出し、担当者・期限を明記した「マスタータスクリスト」を作成しましょう。
- ・「ハッシュタグ決定」「告知画像作成依頼」「景品予算承認」「お礼投稿ドラフト作成」など細分化
- ・タスクごとに担当者と締切を設定
チェックリストを元に進捗を管理すれば、チーム全体で円滑に動けます。
2. SNS炎上・肖像権リスクの徹底管理
SNSは便利な反面、炎上や肖像権侵害といったリスクも伴います。
幹事さんが押さえるべき最重要ポイントをまとめます。
炎上対策:
- ・SNS運用マニュアルの策定(公式見解・トーン&マナー・NG話題の明記)
- ・全投稿を第三者がダブルチェックする体制
- ・危機発生時の対応フロー(誰に連絡し、どの部署が判断・声明を出すか)を事前に決定
- ・不用意な投稿削除は「隠蔽」と見なされやすいのでまず状況把握を
肖像権・プライバシー対策:
- ・登壇者や特定参加者の写真は、事前に書面等で許諾を得る
- ・受付や会場内に「写真撮影・SNS投稿あり」の掲示を明確に
- ・撮影NGの方には目印となるストラップ等を配布する配慮
- ・公式投稿は、全体写真や後ろ姿など個人が特定されにくいものを基本に
- ・個人が大きく写る写真は必ず本人に許可を取る、または顔ぼかし等の加工を
こうした配慮が、参加者の安心感と信頼につながります。
3. SNS活用マナーとコミュニケーション術
SNSは「参加者みんなでイベントを作る」ためのツールです。
幹事さん自ら積極的に声掛けし、投稿例やマナーをシェアしましょう。
投稿例文:
「#〇〇イベント2024 で投稿していただいた方の中から、素敵な景品が当たるキャンペーン実施中です!お写真や感想をぜひシェアしてください。」
「会場の雰囲気や皆さんの笑顔をたくさん発信したいので、SNS投稿にご協力お願いします!」
参加者の投稿には「いいね」や「コメント」で積極的に反応し、コミュニケーションの輪を広げていきましょう。
【SNS活用例・プラットフォーム別おすすめ戦術】
イベントのタイプや参加者層によって、最適なSNS活用法は異なります。
主なプラットフォームごとにおすすめの使い方をまとめました。
- ・X(旧Twitter):リアルタイム性抜群。カンファレンスやライブイベントの実況や質疑応答に最適。トレンド入りを狙った一斉投稿も◎。
- ・Instagram:ビジュアル重視。パーティーや飲食系イベントで「映える」写真・リール動画を投稿。フォトコンテストやストーリーズ活用も効果的。
- ・Facebook:詳細告知やイベントページ作成に。企業セミナー・同窓会・大規模イベント向き。ターゲット広告も可能。
- ・LINE:クローズドな社内イベント・会員制パーティーなど。グループでリマインダーやお礼メッセージの一斉送信が便利。
まとめ:SNS活用で「記憶に残るイベント」を!
宴会やパーティー、会議運営におけるSNS活用は、もはや「おまけ」ではなく、イベント体験そのものを豊かにする主役です。
戦略的な計画・参加型コンテンツの仕掛け・徹底したリスク管理を意識して、準備から当日、終了後のフォローまで、段取りよく進めていきましょう。
本記事のチェックリストやポイントを活用すれば、どなたでもSNSを味方につけて、参加者の心に残るイベントを実現できます。
幹事さんの挑戦を、グルメプラスも全力で応援します!
次回の宴会や会議では、ぜひSNSの力を活かして、最高のイベントを作り上げてください。