「イベントの後、アンケートの回収ってどうしたらいいの?」「参加者からなかなか回答が集まらない…」
そんな悩みを抱えている幹事さんは多いのではないでしょうか。
宴会やパーティー、会議などのイベント運営において、アンケートは単なる“おまけ”ではなく、次回の企画や満足度向上のための大切な資産です。
しかし、目的が曖昧なまま進めてしまったり、うまく回収できずに終わってしまうことも少なくありません。
この記事では、アンケート回収の準備から当日の進め方、終了後の分析・活用法まで、幹事さんが知っておきたいポイントをわかりやすく解説します。
回収率アップのコツや失敗しがちなポイントの対策も盛り込み、実践的なノウハウをお届けします。
目次
アンケート回収の基本:なぜ必要?どんな効果がある?
アンケート回収の目的とメリット
アンケートは「参加者の声を集める」だけでなく、イベントの質を継続的に高め、幹事さん自身の負担を減らすための戦略的なツールです。
たとえば、社内懇親会では「新入社員の歓迎ができたか」「親睦が深まったか」といった目的があり、これを客観的に評価できるのがアンケートです。
また、婚活パーティーなどでは「会話が続かない」「一体感がなかった」など、運営側が気づきにくい課題も見える化できます。
アンケートの結果を次回の企画に反映させることで、より参加しやすく満足度の高いイベントづくりが可能になります。
- 参加者の満足度や要望がわかる
- 次回の企画に活かせる具体的な改善点が見つかる
- 幹事さんの経験が「資産」として蓄積できる
- リスク管理やトラブル防止にも役立つ
アンケート回収の流れと全体像
アンケート回収は、以下のような流れで進めるのが基本です。
- 準備編…目的設定・設問設計・配布方法の決定
- 当日編…配布・アナウンス・回収のタイミング調整
- 終了後編…集計・分析・次回への活用
この一連の流れを押さえることで、感覚的な運営から脱却し、データに基づいた安定したイベント運営ができるようになります。
【準備編】アンケート回収の設計とチェックリスト
1. 目的設定と仮説立て
はじめに、「なぜアンケートを取るのか?」を明確にしましょう。
目的が曖昧なままでは、適切な設問や回収方法が決まりません。
- イベントの満足度を知りたい
- 改善点や新しいアイデアを集めたい
- 参加者の属性(年代・部署など)ごとの傾向を知りたい
このように、目的から逆算して「参加者はこう感じたのでは?」という仮説を立てると、設問内容が洗練されます。
2. 設問設計のポイント
アンケートの設問は、イベント運営のPDCAサイクルや参加者の心理を意識して作成します。
以下のような構成がおすすめです。
- 基本情報(性別、年代、部署など)
- イベントの満足度(5段階評価などの数値化)
- 良かった点・改善点(自由記述)
- 次回の希望・アイデア(テーマ、開催形式など)
設問数は15問程度、回答時間は5分以内を目安にすると、回答へのハードルが下がり回収率がアップします。
重要な質問は最初に配置し、自由記述は最後にまとめると、参加者の集中力を保ちやすくなります。
3. アンケート配布方法の選定(Web・紙・ハイブリッド)
アンケートの配布方法は、参加者の属性やイベント規模によって使い分けるのがコツです。
- Webアンケート…GoogleフォームやMicrosoft Formsなど。集計・分析が効率的。大規模・若年層向き。
- 紙アンケート…その場で記入してもらいやすい。高齢層や小規模な会におすすめ。
- ハイブリッド…紙にQRコードを印刷し、Webフォームにも誘導。参加者の多様性に対応。
配布方法の選定時は「誰に・どのタイミングで・どう渡すか」まで事前にシミュレーションしておくと安心です。
4. 準備段階のチェックリスト
- アンケートの目的・仮説を明確にしたか
- 設問は目的から逆算して設計したか
- 配布方法は参加者に合わせて選定したか
- 設問数・回答時間は適切か
- 回答導線(QRコード・URLなど)は用意したか
【当日編】アンケート回収のやり方と進め方
1. 配布とアナウンスのタイミング
アンケートは、イベントの受付や入場時に配布し、「アンケートがあります」と事前に意識づけると効果的です。
その後、イベント終了直前や閉会式直後に回収を促しましょう。
ただ配るだけでなく、回答時間(例:5分程度)を明確に伝え、回答のための時間をしっかり確保することがポイントです。
2. 回収を促すアナウンス例文(台本)
参加者の協力を得るためには、アナウンスの仕方も重要です。
以下の例文を参考にしてみてください。
- 「本日はご参加いただきありがとうございます。今後のイベントをより良くするため、所要時間5分ほどのアンケートにご協力をお願いいたします。お帰りの際、会場出口でご提出ください。」
- 「皆様のご意見を今後の企画に必ず活かします。ぜひ率直なご感想をお聞かせください。」
「みなさんの声を大切にします」という姿勢を伝えることで、回答へのモチベーションが高まります。
3. 回収率を上げるための工夫
アンケート回収率は一般的に5~30%程度、40%を超えると「非常に優秀」と言われます。
回収率を高めるには、以下の工夫が効果的です。
- 回答時間を明確に伝える(「5分程度」など)
- 回答者へのインセンティブ(抽選やノベルティ、次回使えるクーポンなど)を用意する
- QRコードや短縮URLなど、回答導線を複数用意する
- 閉会式で「今から記入の時間です」と全体で記入する時間を設ける
「面倒くさい」「回答しても意味がない」という心理的ハードルを下げることが大切です。
4. 当日のチェック項目
- 配布・回収のタイミングは適切か
- アナウンスで目的と所要時間を伝えたか
- 回答時間を十分に確保したか
- 回収箱や回収係を配置したか
【終了後編】アンケート回収後の集計・分析・活用
1. 効率的な集計・分析の手順
アンケート回収後は、単に集計するだけでなく、傾向や背景を読み解く分析が重要です。
おすすめの手順を紹介します。
- 単純集計:設問ごとに各選択肢の割合を算出し、全体像を把握
- クロス集計:年代・部署・役職などの属性ごとに傾向を分析
- 自由記述の分析:似た意見をグループ化したり、キーワード頻度を可視化
分析の際は、「なぜこの結果になったのか?」という理由にも注目しましょう。
単なる数字だけでなく、その背景まで読み取ることが大切です。
2. 集計結果の信頼性検証
分析結果が偏っていないかを確認するために、
- 参加者属性(性別・部署など)が全体構成と合致しているか
- 意外な結果が出た場合は他の情報源やヒアリングで裏どりする
こうした「裏どり」を行うことで、より信頼性の高い分析が可能になります。
3. アンケート結果の活用法(KPT法のすすめ)
集計・分析したアンケート結果は、幹事チームの貴重な資産です。
KPT法(Keep, Problem, Try)を使って振り返りましょう。
- Keep:高評価だった点や継続すべきこと
- Problem:低評価だった点や課題
- Try:次回に挑戦したいこと
チーム全体で結果を共有し、「次回はこうしよう!」と前向きな改善策を出し合うことが大切です。
4. 参加者へのフィードバック
イベント後のお礼メールや会計報告の際に、アンケートの簡単なサマリーを添えると、
「皆さんの意見をしっかり活かしています」という信頼感につながります。
例:「このたびはご参加いただきありがとうございました。アンケートでは『料理がおいしかった』『司会進行がスムーズだった』など多くのご意見をいただきました。今後も皆様の声を大切にしてまいります。」
こうした一言が、次回の参加意欲や協力姿勢を高めてくれます。
5. 終了後のチェック項目
- 単純集計・クロス集計で全体像と詳細を把握したか
- KPT法で良かった点・課題・次の挑戦を明確にしたか
- チーム内で改善策を共有したか
- 参加者にも結果やお礼を伝えたか
【実践編】アンケート回収でよくある失敗とその回避策
1. 目的が曖昧なアンケート
「とりあえずアンケートを取ってみよう」という姿勢では、集まったデータが活きません。
回避策:アンケート実施前に「何を知りたいのか」を幹事チームで徹底的に議論しましょう。
目的がはっきりすれば、設問も配布方法も自ずと決まります。
2. 集計しにくい設問設計
質問項目に番号を振らない、自由記述ばかりにするなど、集計が大変になりがちです。
回避策:分析のイメージを持って設問形式を決定しましょう。
多段階評価やチェックボックスなど、集計しやすい形式を基本に、自由記述は必要最小限に。
3. 回収率が低い
「面倒そう」「意味がない」と思われてしまうと、せっかくのアンケートも無駄になってしまいます。
回避策:回答時間を明確に伝え、QRコードなどで手軽に回答できる導線を用意しましょう。
また、イベントの最後に「今から記入タイム」と時間を設けるのも効果的です。
アンケート回収チェックリスト(準備・当日・終了後)
準備段階
- 目的と仮説の明確化
- 設問内容の精査(目的から逆算)
- 配布方法の選定(Web/紙/ハイブリッド)
- 設問数・回答時間の調整
- 回答導線の準備(QRコード・URLなど)
当日段階
- 配布・回収のタイミング決定
- アナウンス台本・目的説明
- 回答時間の確保
- 回収箱や係の配置
終了後段階
- 単純集計・クロス集計・自由記述の分析
- KPT法による振り返り
- チーム内・参加者への情報共有
まとめ:アンケート回収で幹事力アップ!次回のイベント成功へ
アンケート回収は、単なる「業務の一部」ではありません。
目的設定から設問設計、配布・回収、集計・分析、そして次回への活用まで、一連の流れをしっかり押さえることで、幹事さん自身の経験がどんどん「自信」へと変わっていきます。
アンケート結果は、次回の企画を成功させる最高の「財産」です。
ぜひこの記事のポイントやチェックリストを活用し、参加者も幹事さんも笑顔になれるイベントを実現してください。
「データに基づいた運営」で、あなたの幹事力をもう一段階アップさせましょう!
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