会社の飲み会だと聞いて「よし、今夜は飲むぞ!」という方の割合は、どのくらいなのでしょう。古くは高度経済成長、バブル期などの時は娯楽が少ないこともあり、たいていの人が就業後の飲み会を楽しみに働いていました。しかし昨今は、半数以上の人たちが会社の飲み会には出たくない、というほど不人気のようです。
世代が変わって社会観や個々人の価値観が変わった、飲み会以外に楽しいこと、興味のある対象が増えた、というのが会社の飲み会に出たくない理由となっているようです。しかし、なぜ出たくないのか、参加しないことでのデメリットはないのか、といった、参加と不参加の理由などをまとめてみました。
目次
飲み会は苦痛、行きたくない理由
以上のような会社の飲み会が苦痛だし、出たくない、というのにはどんな理由があるのでしょうか。ある統計によれば、帰宅が遅くなる、費用(数千円という少額ですが)がもったいない、上司の説教を聞くのが嫌いだし苦痛、話すべき話題がない、飲み会恒例の「無礼講」が起こったためしはない、といった結果が出たようでうす。
飲み会欠席はプライベート優先が理由
それぞれ細かく見ていきましょう。まず帰宅が遅くなるという理由。5時ごろに仕事が終わって2時間ほど飲んでさらに二次会にも出て帰宅すると、住んでいるエリアによっては午前0時を過ぎることもあります。そんな時間まで会社の上司や先輩と飲んでいたくない、というプライベート優先が大きな理由のようです。
経済的な理由も飲み会不参加の背景に
飲み会も常に上司のおごり、というわけにはいかないでしょうから、回数を重ねるごとに割り勘へとシフトされていくでしょう。仮に週一で5,000円が飲み会の額だとすると月に約2万円、1年で24万円の出費です。お酒の飲めない人の場合は、出費ばかりで益のない時間帯、という捉え方になっても不思議ではないわけです。
説教は自身のストレス発散が目的
続く、説教を聞くのが苦痛、という理由も上下関係がかつてほど厳しくなくなった現在は、部下も上司を「たいしてえらくもないのに」という目で見ているせいもあるのかもしれません。上司からすれば、説教や小言を酔った勢いで部下に言うのは一種のストレス発散になっているのかもしれません。これでは部下から敬遠されても仕方ありませんよね。
飲み会での「話題がない」のもつまらない理由
飲み会での「話題がない」というのも、若い世代からすれば最もな行きたくない理由の一つかもしれません。社会観や価値観がかつてと違って大きく変化しており、個々人の考え方や嗜好などが多種多様になっているのが現代です。また若い世代は出生時から何でもある時代を生きてきました。こだわりがなく興味の対象も少ない、ということになれば話題がないのも仕方のないことかもしれません。
メリットがある飲み会も
良くないことだらけの飲み会のような印象を与えたようですが、メリットもあるのです。まず、直属の上司に加え、さらにその上の上司が参加する飲み会の場合、ふだんは遠目から見ているトップに近い上司の話が聞けることがあげられます。会社の方向や状況なども聞けることもあります。
若い世代の考えを知り、交流を求める上司の世代
また、会社の上層部に属する幹部級の社員も、実は若い世代が考えていることを知りたいのです。話題についていくため、ということではなく、若い世代の考えを経営や利益追求の一助になるのではないかと思うためです。ですから、こうした飲み会の機会を逃さず、積極的に話しかけて相手の話を聞いてみるのも得策なのです。
他部署や取引先との交流がメリットに
ほかにも、昼間は接することが少ない他の部署の社員と知り合って、いろいろ話すことができ交流できるメリットもあります。さらに取引先などの担当者も出席するような飲み会だと、会社の重要な事項をいち早く耳にでき、仕事に反映させることも可能、という利点もあるのです。
以上、見てきたように、会社の飲み会への出席を特に若い世代は、つまらない、苦痛、疲れると考えており、その理由として帰宅が遅くなる、費用がもっちたいない、説教を聞きたくないなどの理由が、その背景にあることが分かりました。
他方、メリットもあり、社内外情報の入手や上層部の考え方、他部署との交流など、となりました。嫌だと思う飲み会も、一言では片づけられないメリットもあるのです。皆さんはどう思われますか。