職場での宴会や仲間同士の気軽な飲み会など、参加人数が20人以上の集まりには、まとまりが必要です。参加者への周知や出欠確認、利用する会場・お店への配慮はもとより、会計といったいわゆる裏方の役割をこなす幹事や会進行の司会は、飲み会に欠かせない存在。飲み会での司会を含む幹事の役割をまとめました。
飲み会の幹事や司会はこうすればOK
新橋の社員50人ほどの会社で働く20代半ばの入社4年目となる営業マン。今年は営業部の売上も前年同時期より2割増らしいと聞かされました。そのせいもあってか3年に一度ぐらいの割合で、創業社長も参加して行われている「暑気払い」の幹事と司会を任されることになりました。
営業畑で培った相手の懐に入っての商品の売り方や、話の持って行き方については自信がありましたが、司会を含む幹事となると、とんと見当がつかないのが本音です。そんな営業マンでも、好印象を与えられるような感じと司会のノウハウを、開始や締めの挨拶を含めてまとめてみました。
宴会告知や参加者の嗜好にあった会場選びは幹事に一任
たいていの宴会では、金銭面や会場選びほか、当日の司会進行も幹事が行うというパターンのようです。ここでは、司会も幹事が行うことを前提に、当日を含めた準備と行動を時系列で進めていきます。まずは、宴会の告知を行います。開く日時や場所が決まっていれば、それらを箇条書きにして一斉メールで周知しましょう。
飲み放題付きコースか個室利用かなどを幹事が確認
宴会は飲み会というスタンスの参加者が多数でしょうから、会場となるお店に飲み放題があるのか、あれば、込みでの料金設定か、値段は?といった情報が必要です。お店情報は、様々なサイトで口コミを含めて紹介されているので、それらが参考になります。
お店選びの際は、駅近などアクセスの良さも忘れてはならない要素です。職場から近ければ、土地勘があるので問題ないでしょうが、電車などで移動して着くお店の場合は、駅前に集合するか、あるいは会社からグループを率いて向かうのが無難です。会場を決めたら、参加人数を再確認し、予約を入れます。
当日は司会として場を取り仕切るのが幹事の役割
準備万端整えて、さて当日です。会場には三々五々参加者が到着するでしょうから、早めに出向いて、お店の前で参加者を待ちます。参加者が現れたら、予約名や席がどのへんか、また○○課長がすでに来ていますので、すぐ分かりますよ、といった案内を伝えるのも幹事として役割の一つといえるかもしれません。
幹事自己紹介と開会挨拶は短く済ませるのがコツ
参加者が全員集まり、席についたことを確認したら、幹事が挨拶します。
「皆さま、本日はお忙しい中、○○会にご出席いただき、どうもありがとうございます。本日の幹事及び司会は○○部の私、○○が務めさせていただきます。こうした幹事、司会は初めてで至らない点が多々あるかと思いますが、精一杯頑張りますので、よろしくお願いします。まずは開会のご挨拶を□□様にお願いしたいと思います。□□様、よろしくお願いします」
というような内容の挨拶になります。重要なのは幹事挨拶は短く、ということ。宴会の裏方として重要な役割を担ってはいますが、表で目立つのは賢くありません。縁の下の力持ちに徹しましょう。開会挨拶は社長や部長など役職の高い方になりますが、なるべく短めに済ませるように、予め伝えておきます。
開会挨拶後の「乾杯」が幹事の場合も
開会の挨拶の後は、乾杯です。開会挨拶をした相手にはしっかり挨拶へのお礼を伝えます。乾杯は幹事が行う場合と、別の役職者が行う場合がありますが、ここでは幹事の例をあげます。
「□□様、開会挨拶どうもありがとうございました。続いて皆さまお待ちかねの乾杯です。グラスの用意はよろしいですか」とグラスをやや高めに上げて、「カンパーイ!」と言ってスタートさせます。乾杯後に「それでは、お酒、お料理をお楽しみください」と、お店の自慢の品々などを紹介することもあります。
締めの挨拶も幹事が行い二次会などへ誘う
乾杯のあとも気が抜けないのが幹事です。ゲームやカラオケなどの余興の司会がある場合もありますが、ここでは省き、別の機会にまとめます。飲んで食べて楽しんで、時間は過ぎていきます。締めの挨拶は、幹事が行います。例えば以下のようになります。
お開きの挨拶と二次会へのお誘い
「皆さま、盛り上がっている中、大変恐縮ながら、間もなくお開きの時間となります。○○会は〇〇時で締めとなります。皆さま、ご参加どうもありがとうございました。なお、二次会会場を□□に予約しています。まだまだ行ける、という方はぜひ二次会へご参加ください」
会場出口での声掛けや二次会会場を案内
というような内容の挨拶をして宴会は終了となります。お店で会計を済ませるとともに、お店の出口で参加者に「帰路はお気を付けください」というような言葉をかけて送り出します。二次会がある場合は、二次会参加者へ場所を伝えるか、ホールなど待つ場所があれば待っていてもらいましょう。
幹事は事前準備が大切
いかがでしたか。幹事は宴会、飲み会そのものよりも、事前の準備が大切であることが分かると思います。宴会の日時と場所の周知、場所選び(必要であれば、お店の担当者との簡単な打ち合わせ)、挨拶をお願いする相手を選び伝えることなどです。司会は、メモにした進行表などを見ながら進めると、やりやすいでしょう。臆せずに堂々と、発声の際ははっきりとしゃべるのがコツです。